猫は太陽が好きなんだ
「夏樹君、ここに居たんだ!」

「え?」

少し息を切らしながら理子が隣に座る。
夏樹は、そんな理子を見つめていた。

「家帰ったら、夏樹君居ないし…探してたの。」

「あ、そっか…何かごめんな。」

「ううん。それより、この公園良いでしょ?」

「あ、あぁ。この木にもたれかかって空見るのが良い。」

つい人間の時の思い出が出てしまう。

「そうでしょ?私も好きなの!」

「そうか。」

「うん!それに、何か…誰かとの思い出がある気がするの…。」

冷たい風が2人の間を吹きぬけた。
夏樹は寂しく辛そうな目で理子を見つめた。

「理子…帰ろう。」

「うん。」

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