猫は太陽が好きなんだ
決心と別れ
2人で写真を取り、また話してと夜はあっという間に過ぎていく。
理子がベッドに入ってから2時間。
夏樹は、とにかく時計を見ていた。
「後、5分!!!」
そう夏樹は12時のカウントダウンをしていた。
そんな夏樹の後ろに現れる天使。
夏樹は天使を見つめ深呼吸をし話し出した。
「…あっちに戻る時間を早めて欲しいんだ。」
「は?」
「だから、早く戻って、早く俺の気持ち聞いて欲しいんだ!」
「そんな都合の良い事できると思ってんのか?」
「できないのかよ…。」
天使はきつく言い放つ。
「お前が選んだ道だろう。勝手な事は許されない。」
「……良い。」
夏樹は小さく呟く。
天使は夏樹を睨んでいた。
「許されなくて良い!!理子の中から俺が消えても良いから!!俺を…こっちに戻してくれ。」
精一杯の気持ちだった。
天使は夏樹をしばらく見つめる。
そして
「この女に了承を得たら、連れて行ってやる。」
そして、また直ぐに天使は消えた。