猫は太陽が好きなんだ
「十分知ったよ。凄く後悔してる自分が腹立たしかった。」

「そっか、それがわかりゃ良いんだよ。」

「え。」

天使はニヤリと不気味に笑う。

「これ、テストだよ。お前が命の重みが分かったら、また生きられるって。」

夏樹は呆然としていた。



「じゃあ…あの時…の“お前!生な!!”てのは…」

「あぁ、テストの始まりだな。」


夏樹は黙り込んでいた。

「命の重み、知ったなら、もう合格だろ。夏樹、お前…今度こそ生だぞ。」

「ホント?」

「あぁ。今度はテストでもなんでもない。短かったけど、お前と過ごせて楽しかったよ。じゃあな。」


そう言って天使は消えてしまった。


「最後まで…あの生意気口調で直ぐ消える…やっぱ悪魔。」


そう言って夏樹も消えた。
< 48 / 50 >

この作品をシェア

pagetop