猫は太陽が好きなんだ
意識を失っていたのだろうか。
死んでいるから意識などの問題でもないのだが。
天使が

『第2の人生の幕開けだな!』

と言って俺を光に包んだ事までは覚えているが、そこから記憶が無い。

「・・・・・・。」

自分自身に冷たい物が当たっている感触があった。
周りは薄暗く、少し先に太陽の光が見えていた。

夏樹に視覚、聴覚など全てが備わっていた。

「結局生きたのかよ・・・俺は・・・。」

“第2の人生”妙に、この言葉が頭の中で引っかかっていた。
1度、死んだ人間が生き返る。
変な話である。

「そういえば・・・アイツが言ってたことって。」

夏樹が気になっている事。
それは天使が言った

『それは生き返ってからの、お楽しみだ!』

である。
何が変わって居るのか、周りが何か違うのか。
俺は全然わからなかった。




自分の身にとんでもない変化も気づかずに夏樹は立ち上がると目の前にある大きな魚。

「それ食べて良いよ。」

と上から声がした。
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