TOKYO DREAM 2019
「未来の僕はどうするの?」
「大丈夫どこかに停止すればすぐにメディカルシステムが駆けつけるさ」
「救急車って言わないのか…」


「いいから…それっ」

モリタクは手動でドアを開放すると僕を押し飛ばした
幸い車はそれほど速い速度で移動していなかったのか
僕は車道の隅で足をすりむいたていどでむ済んだ

さすがアクション映画にも出ていたモリタク
しなやかな身軽さで僕に続いたが
僕みたいにすりむいたりもしなかった

「おみごと…」

「そんなこと言ってないで早く地下歩道へ」
「この時代治安は悪化してるからこんなこと日常茶飯事としていちいち警察は構ってくれないんだ」

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