TOKYO DREAM 2019
二十年後の僕のとなりで静かにしていたモリタクも口を開いた

「ぼくはつまり10年後の 森村 拓 なんだ」

二十年後の次は十年後か
いったいこの二人はどういったルートでここえやってきたと言うんだ

たかが夢だとしても妙に複雑で余りにも不可解だ

「僕が2029年に開発したゾーンは現実そっくりの世界だ
そのゾーンの中では時間移動が可能だ ただしそれは夢としてのみ存在可能なんだ
今僕たちが会ってこうして話しているという事実はゾーンの中の夢でしかない

現実そっくりに作られ このモリタクのやってきた2019年の東京も 僕がやってきた2029年の千葉も現実にそうなりうる世界だ
ただ僕たちは夢の中のゾーンを通じなければこうして時間を超越してあったり出来ないし…ただゾーンで起こることは現実の世界に少なかれ影響を及ぼす

僕はとんでもない科学技術を開発してしまった」

20年後の僕はとてつもなく頭がいいらしい
ただこれは夢だが
完全な夢でもない

事実だとしたらとてつもなく怖いことだ。
< 6 / 22 >

この作品をシェア

pagetop