素直にカエル ~先生の隣で~
「…気分悪いか?」
「ううん…平気…」
寝不足なんかよりも…
今はドキドキしちゃってクラクラする…
「…吉岡?」
「ん?」
「その…あの…」
「…?何?」
「ちょっとさ…外出ないか?」
「……え?」
私は顔を上げた…
ちょっと照れくさそうに笑う先生…
「イヤならいいんだ…」
「ううん!行きたい!」
今だけでも…
一人じめしたい…
少しでも…
先生と一緒にいたい…
先生は…
私を素直にする力があるみたい…
先生の魔法にかけられた私は、先生と一緒に、ニコニコのお母さんにさようならを言い、2人で家を出た…