素直にカエル ~先生の隣で~
それからなんとなく沈黙…
真っ暗な夜の道は、車も少ない…
ましてこんな時間に海に行くヤツもいないよな…
『………先生』
ふいに隣から声がした…
少し…震えた声…
『…吉岡?』
吉岡は…
涙を溜めてオレを見ていた…
『どうした?』
『…な…なんでもない…えへへ…ごめんね?』
吉岡…
笑えとは言ったが、今は違うだろ?
オレが受け止めるから…
ちゃんとお前を守るから…
その涙を流させないようにするから…
『あと少しだから…な?』
目的地まで…
オレのキモチを伝えるまで…
あと少し…