素直にカエル ~先生の隣で~
段ボールの中には、リアルなカエルの写真がぎっしりと入っていた…
緑や黄色、オレンジ……
色とりどりのカエル達が、私を見てる…
「おー?どーした?」
先生が私にやってきた
「コレ…キモい…何に使うの?」
先生は段ボールの中をのぞき、“おーっ”と声をあげた…
「コレは、コレクションだな!親父から借りてきた。こーゆーのがあると授業も楽しめるだろ?」
ドン引きな私の隣で、ニコニコと写真をながめる先生…
「楽しめないよ…キモいじゃん…」
「そーか?…かわいいのになあ?」
先生は口をとがらせて写真をつついた
「…で?コレどうすれば?」
「んじゃ、1枚ずつファイルに入れて?」
…できないの知ってるくせに、ニヤニヤしながらファイルを渡された。
「…ムリ」
「ったく…オレの仕事増やすなよー!しゃーないなぁ」
「元々は、先生の仕事でしょー!」
私は文句を言いながらも、違う段ボールを開き片付け始めた…