野球少年とストーカー少女
プロローグ
毎日、毎日、夜遅くまで
素振りの練習をしている君。
それを見ているのが
私の日課になった。
でも、それだけじゃ
何か物足りなくて
君のことを知りたくなった。
名前、学校、家、
好きなもの、嫌いなもの、
たくさん知った。
そうしたら、どんな人なのか
もっと、もっと
知りたくなった。
そして、知っていくうちに
気付いたら好きになってた。
でも、私は
勇気が出ないまま……
ただ君を
見つめているだけ。
これを世間ではストーカーと
呼ぶのでしょうか――…?