愛 離~求め続けたモノ~
今日が仕事の絵美には、出発時間なんて言ってないのに。
どうしてココに、このタイミングで、英大がいるのよ・・・
「悪りぃけど、全部姉貴から聞いた。
なおさら別れられる訳ないだろ?」
「っ、別れる・・・」
欲しかった言葉を聞いた途端に、ボロッと零れた涙を隠すために。
自分を戒めるように、ブンブンと豪快に頭を振った私。
「別れない」
「ムリなの!」
「何で勝手に決めんだよ!?」
少しイラだっている彼に、涙が止まらなくなってしまう。
「…だって私、5歳も上だよ?
そんなんで仕事辞めて、実家に戻って…。
遠距離になったら、余計に英大の負担だよ…っ」
隠し続けるハズだった言葉までもを、引き連れて・・・