愛 離~求め続けたモノ~
本当は私は…、英大からフラれたくなかった。
この世に絶望するくらい…、それくらい離れるのが怖かったから。
だから自分から振って、逃げてしまったのに・・・
ギュッ――
堪えきれずに泣いていると、身体ごと引き寄せられた。
「年上のクセに…、子供っぽくて目が離せない。
そんな可愛いヤツ、美波しかいねぇんだけど?」
「っ…、しつ、れい、だしっ!」
心地良い爽やかな香りに安堵しつつ、呆れたような声にはムカついた。
そんな私の反応に、ククッと笑ってしまう英大にまたムカついていると。
「オマエ以外のオンナなんて考えらんないし。
勝手に俺の未来、閉ざさないでくれる?」
「・・・へ?」
「美波以外に、誰と結婚しろっての?」
「っ・・・でも…」
反論しようとした私の顔は、彼の胸へと押し付けられる。