□■君のこと好きなんだ。■□
水面に向かってゆっくりと浮き上がってきている気がした。
何、これ…気持ちいい……------
水面にやっと上がってきて、太陽の光が眩しくひかりを照らしたとき、
『目あけていーよ♪』
といくみが言った。
目を開けると、目の前の鏡に自分が映っていた。
綺麗にナチュラルメイクが施された自分が。
『ぇ……あたしこれ、いつの間に…』
でも、隣ではしゃいでいるやつがいた。
『ぅゎぁっ!すっごぃ、本当に効いた!この催眠術っ!!』
片手には"リラックス催眠術集"という表紙の本を持っている。
ひかりはまた鏡に映った自分を確かめて、いくみの顔を見上げた。
不意に目が合った。
すると、いくみはニカっと微笑み、
『お綺麗ですよっ、ひかりお嬢様♪』
なんだろう、あたし……それほどこの人のこと、嫌いじゃない気がする……。
ひかりはご機嫌な様子で、
『ありがと♪』