□■君のこと好きなんだ。■□
誕生パーティ
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『おめでとう、ひかりさん』
『おめでとう、ひかりちゃーん』
『いやぁ、めでたいですなぁ、もう16かぇ?』
『綺麗になったねぇ、ひかりちゃんも』
パーティが始まって、人がにぎわう中、例年同じく、人酔いしやすいせいか、祝福の言葉に受け答えをするだけで、もう疲れてしまった。
しかも、親戚の人が去年の末にたくさん結婚したので、家族が増え、人も増え、疲れも増え……
『はぁ……』
ひかりは大広間のすみで、壁に寄りかかり、ため息をついた。
疲れる……パーティなんて少人数でいいじゃなぃ…なんて言えないけど…
そんな彼女に気づいたいくみが、テチテチと駆け寄ってきた。
『どーしたのぉ、お嬢様。顔色悪いよ?』
『…ただの人酔いよ…いつものことだし…』
『ぅそっ、人酔い!?
人酔いしやすい人って、無理しすぎると、16歳で死んじゃうんだって!!』
『…は?ケンカ売ってンの?』
ひかりは苦しそうな顔でいくみを見上げた。
『売ってないけど!ほら、早くこっち来てっ』