□■君のこと好きなんだ。■□
10分後…
『はぁ…はぁ…
と、遠くなぃ? 玄関…』
ぼくはまだ門のすぐ内側にある庭(?)を、
ピアノをぐんぐん押しながら突き進んでいた。
『ぁ…あともうちょっと、だ。』
やっとついた。
グランドピアノもするりと入ってしまう縦横に広いドアは、自動で開いた。
げ、玄関もめっちゃ広い……
玄関だけでぼくの部屋くらいある…
息を整えてから、ぼくは誰もいない玄関で声をあげた。
『すいませ~ん。誰かいませんかぁ?
かわいいメイドさんはぁ~?』
誰の返事もなく、人気がない。
上の階で、ドアを開くような音が聞こえた。
どーなってんだょぉ、もう…