□■君のこと好きなんだ。■□
『ってか、だったらその言葉遣いをなんとかしなさぃよっ』
『ぇぇっ!執事ってそんなとこまで気使うのぉ…』
いくみが眉毛を下げて言った。
ひかりは更にツッコむ。
『だって、あたしの執事ってことは、あたしが主でしょ?
これじゃぁ同級生みたいじゃなぃ』
『そっかぁ~、頑張る…ぁ、頑張るます。あれれ』
はぁ、とひかりはため息をついた。
すると今度はいくみが口を開いた。
『つか、"ひかりお嬢様"っていくつなんだっけ?』
"お嬢様"なんて呼ばれるのは、財閥の令嬢をやっているのでもうあきていたが、
いくみの口から発せられることで、ひかりは何か新鮮さを感じた。
『…16、だけど』
ひかりはいくみを見上げた。
すると彼は子犬のように目を輝かせて、
『ぇ~っ!!お嬢様16なのッ!!ぼく17だょっ!近いじゃーん♪』
『……は、はぁ…』
『じゃぁタメでいいよね?お嬢様★』
いくみが大きな目をぱちくりさせた。