一途なイケメン浮気性なブス
現在1

はじめまして。

白い光のなかに私は立っていた。

周りは左右ガラス張りの、あまり大きくない場所であるが、

その中で私は、天井からの一差しの光によって白く輝いているのだ。

ガラス張りの向こう側は閑静な林に囲まれ、

中では太陽とほのかな木の薫りが漂っている。



すると、拍手の音が遠くの方からやってきた。

スピードはどんどん増し、気づくと後ろには多くの人が立っていて、私に拍手を送ってくれていた。

拍手が鳴り止まないなかで、私の肩に優しく触れる手があった。


私がゆっくりとそちらの方を向くと、タキシードを着た男性が立っていた。

「あぁ、私結婚したんだ」とぼんやり思う

ゆっくりと顔をあげていくとそこには男の人の顔があった。


しかし、逆光のために顔はよく見えない。

よーく目を凝らし見ようとしたとき、遠くのほうで鐘のなっているような音がしているのに気がつく。

結婚式の鐘には合わないような…なにか電子音みたいなものだった。


今度はその電子音が少しずつ大きくなって私の耳に入ってくる。



はっ!
私はそこで目が覚めた。

ベッドの隣では、置き時計が電子音を発しながら時を刻んでいた。
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