淋しがりやのルビー
だけど、昨日からすごく飲みたい。
お腹がすく。
喉が渇く。
あたし、どうしちゃったんだろう。
血を吸うストローの音が耳に響いた。
放課後の掃除当番が終わって、音楽室から教室へ戻る途中、話声が聞こえて、足を止めた。
「好きです。付き合ってもらえませんか」
うわっ、これって告白じゃない。
どこから?
あたりを見まわしたけど、それらしい姿はない。
「……悪い」
次に聞き覚えのある声が聞こえて、ドキッとした。
これって、神藤くんの声?
その声はあたしの立ってる場所の横にある教室の中から聞こえた。
物置代わりに使われているあき教室で、鍵はかかってないので自由に入れる。