感覚のレベル【BL】
僕は時々思うんだ。
一也は僕から離れていってしまうのではないかと。
『あの雑誌』を見たとき感じた感覚は、衝撃とも戦慄とも言えないものだけれど、一也だという確信と同時に生まれたのは、ほんの少しの恐怖。
彼は人を引きつける力を持っている。
それはとてもすばらしいことだ。
けれど、僕にとっては嬉しくない。
だから。
だから僕は華燐を観ない。
雑誌とCDだけで、彼を感じる。
僕一人の世界で。
僕一人で彼を感じる。
……だめだ……。