感覚のレベル【BL】
 
 僕が上の空だったのが気に入らなかったのか、一也がに行動に出た。

 クーラーの冷気で冷やされた僕の首筋を生暖かい感触が滑った。


「――――ッ!?」


「俺がここにいるんだけど」


 汗ばんだ首筋に舌を這わせたまま、一也が囁く。


「………」


 細長い腕に抱き締められて、身動きが出来ない。

 心臓の鼓動がめちゃくちゃ早くて……苦しい……。


「俺の言ってる意味、分かってんだろ?」


「……」
 
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