感覚のレベル【BL】
そんなことは、今は関係ない。
後で考えればいい。
今は何よりも、彼が雑誌の人物なのかどうなのか、確かめたい。
ただそれだけ。
ただそれだけで、猛スピードで、滴る汗を拭って自転車を進める僕は、何を望んでいるのか。
自分自身分からない。
けれど、あの写真を見たときの感覚が忘れられない。
躰の中で何度も、何度も。
頭の中で再生されて、体中を不思議な感覚が駆け抜ける。
感覚のレベルもここまでくれば最高点。