感覚のレベル【BL】
 
 こういう感覚を感動、いや、快感といっても良いのかもしれない。

 急ブレーキで一件のマンションの前に止まる。

 自転車を乗り捨てて階段を目指す。

 エレベータを待っていたんじゃあ遅い。

 一階、二階、三階。

 目的の部屋の前まで来て、呼び鈴を押す。

 何故か指が震えていた。

 中から声がして、彼の足音が聞こえる。

 肩で息をする僕は、あまりにも無理をしすぎたらしい。

 その場で脚が立たなくなって、座り込んでしまった。
 
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