LOVEmake☆
「由来っ。ごめんね」




「何が?」




「今までずっとお父さんのこと口にせず
私に気を使ってたんやね」




「そんなことない。お父さんのことはどうでもよかったから

だけど今は聞きたかったから聞いただけ」






「そっか」






「うん」






「今でも好き?」





「えっ?」





「お父さんのこと」







はぁ


「うん」



帆は大きくため息をついて答えた。




「この間、車で信号待ちをしてたら
お父さんと幼稚園位の男の子を見かけたの。


彼が誰かと家庭を持つことは心のどこかで覚悟はしてた

だけど辛かったな〜」


くすん


帆の背中から伝わってくる鼓動

あたしは帆にくっついた


「大丈夫? じゃないか」




「大丈夫」









「聞いてもいい?」


「何?」


帆は泣いてる




「何で別れたの?」



「お父さんとは3年付き合って

お互い仕事があって目標を持って頑張ってたよ。

24歳位になると女の人は大概結婚を考える

だけど男は違う。

お父さんは教師になりたてで
サッカーの顧問になって目指す物があった


だからその時、彼は結婚願望なんてなかった。

ただそれだけ…」



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