我ら地球防衛中学生!!
「花子、化粧は先生に怒られるぞ。」
雄二の言葉。
「あと、香水もやめたほうがいいと思う。筋肉先生、そういうところうるさいよ。」
「うっ!二人とも男性だから分からないのですわ!この全国マスコミが注目する晴れ舞台で、スッピン顔をさらすなんて、レディとして許せませんわ。」
「・・・・・映るって言っても、オペレーターなんて一瞬じゃん。」
「何か言いまして?」
「いいえ、何も・・・。」
「・・・・・・・一瞬でも映るだけマシ・・・。」
カルラさん、映りたいなら、まずその薄キャラから変えていこうよ。
「お~い、みんな席につけ。出席を取るぞ。」
教室の扉が開き、神林・・・もとい筋肉先生が教卓を叩く。
いつもジャージ姿の筋肉先生まで、今日は背広なんぞ着て、こちらから言わせれば、違和感バリバリだ。
「先生!うちら三時間目まで待てません!」
「美並、お前のそういう元気がいいところは先生好きだが、ルールは守ろうな。」
戦艦ホムラの進水式は毎年、始業式があった次の日の三時間目である。
2年Sクラスは、『特権階級クラス』と呼ばれているが、結局のところ普通の中学2年生と変わらない授業内容を行わなければならないため、このように、平日の昼間に艦を動かすことになると、どこか補習が入る。
土日だって返上されることはあるし、夏休みを削られることだってある。
必ずしも『恵まれたクラス』というわけではない。
戦艦を動かす代わりに、リスクも背負っちゃうのだ。