我ら地球防衛中学生!!
「それにしても、宇宙かぁ~」
艦内メンバーの中で唯一、無重力を味わいながら祐太はかみ締める。
かつて、人類が憧れ、そしてその憧れをまだ持ち続けている広大な空間。
そこは人類未開の地として、数十億年前からその姿を変えることなくそこに存在している。
そんな空間に放り出されもしたら、ちょっと感慨深くもなってしまうものだ。
「と、そんなコト言ってる場合じゃないね。作戦時間は2時間。頑張ろう。」
安全装置であるワイヤーをつないだまま、雅は人工衛星『アジサイ』に接近。
十分に安全の確保が取れる位置で、ソーラーパネルのボルトを外していく。
活動している人工衛星をこんなに間近で見れるなんて、そうそうある経験ではないだろう。
今さらだけど、Sクラスになってよかったと思う。