我ら地球防衛中学生!!
「何やってらっしゃるの!操舵手は佐倉さんか、私に任せなさい!」
え?
「・・・ア。」
楓は自らの立場を思い出す。
美並 楓。
操舵手兼・・・副艦長。
艦長、斉藤雄二が不在もしくは何かしらの理由により指揮が取れない場合において、指揮官の役割を果たす。
「・・・アカン。」
そんなコトを言われても・・・。
「美並さん!」
花子の怒声が飛ぶ。
「アカン!無理や、うちに艦長なんてできん!うちは操舵手や!」
操舵輪を握る手が震える。
早く指揮を出してくれ。体制なら整えてやる。指示をだしてくれるならその通りに動いてやる。
だから、お願い・・・誰か・・・誰でもいいから指揮を出してくれ。
「美並さん!しっかりしなさい!斉藤さんがいない今、指揮権はあなたにあるんですよ!」
「隕石、さらに接近!美並!」
佐倉の声がこだました。
接近?破片は一つじゃなかったの?