やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
序章:戦いの始まり



門の前に大勢の組員が、スーツを着て整列する。



私も、その中に立っていた。



組長の隣で着物を着て。



「小夜、大丈夫か?」



組長が、小声で私に話しかけてくる。



「・・・帯が痛いです。」



私は、着物がどうにも落ち着かなくて、モゾモゾする。



「小夜さん・・・もう少しの辛抱ですから、我慢してくださいね。」



組長の後ろに立っていた執事が、私に耳打ちした。

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