やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
第10節:給料日
翌日からは、再び花嫁修業の始まり。
そんな日々を3日も過ごせば、私の頭は、パンク寸前。
今にも知恵熱で倒れそう・・・。
そんな花嫁修業4日目の夜、執事が私に言った。
「小夜さん、大丈夫ですか?」
「・・・・大丈夫・・・です。」
私は、元気なく声をだす。
「・・・それでは、明日は一日だけお休みにしましょうか?」
「えっ?」
私は、驚いて執事を見た。
「小夜さんもお疲れのようですし、ちょうど明日は小夜さんの給料日ですので、一日休みにしますから、どこかに気分転換で出てこられてはどうですか?」
「・・・いいんですか?」
私は、うれしくて、自然に笑みが浮かぶ。
「はい。つめこみ過ぎても、効率が悪いだけです。明日は、お休みにしましょう。」
執事も微笑みを浮かべながら、私を見る。
「ありがとうございます。」
私は、執事を満面の笑みを浮かべて見た。
その夜は、前日までの疲れきった私とは違い、ウキウキしながら眠りについた。