やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「・・・・そうか?・・・・まぁ、小夜がいないんなら、大和あたりでも落としておくかな。」
適当にかわいそうなターゲットを決める真木ヒナタ。
「・・・あんまり無茶な物は作らないでくださいね。」
私は、真木ヒナタに声をかけて、洗面所へと向かいに歩き始める。
「あっ、そうだ!小夜、お願いがあるんだけど?」
歩き始めた私に真木ヒナタが、声をかけてきた。
足を止め、真木ヒナタの方に振り返る。
「何ですか?」
「金くれ!」
笑顔の真木ヒナタ。
先ほど見た組長と同じ表情だった。
「・・・・何で私に言うんですか?」
「だって、今日、給料日だろ?金持ってるだろ?くれ!!」
まくしたてる真木ヒナタ。