やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「・・・・・・真木さんは、給料じゃないんですか?」
「うん。俺と大和は、使い方が悪いからって龍一にお小遣い制にされた。」
「ちなみに、お小遣いは、1ヵ月いくらですか?」
「3万円!!」
威張って指3本立てて、私の方へと突き出す。
(・・・・・いい大人が3万円って・・・・それって、少なすぎのような・・・)
私は、少し真木ヒナタがかわいそうになった。
ただ、その給料日の昼前に、落とし穴の道具を買っている姿を見ると、その額も納得できた。
「駄目ですよ。」
断る私。
「・・・・どうしても?」
悲しそうな表情の真木ヒナタ。
「どうしてもです。」
少し真木ヒナタが、かわいそうになったけど、心を鬼にして断る私。
「・・・・それじゃ、お金くれたら、小夜のお願いをひとつ聞いてやるって言ったら?」
真木ヒナタの言葉に考え込む私。