やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「・・・だから、ボディガードとして、この後、私について来てくれませんか?」
「・・・いくらで?」
右手の親指と人差し指で円を作り、私に見せる。
「・・・・1万円・・・じゃ少ないですか?」
恐る恐る真木ヒナタを見る。
「1万円?本気?・・・・・・・・・・・・・・やるよ、俺!任せとけ、小夜!借金取りいたら、俺、皆殺しにしてやるよ!それにしても金持ちだな、小夜。こんなことで1万円も出すなんて。」
「・・・納得していただけたなら、よかったです。・・・・でも、何度も言いますけど、殺しちゃだめですよ?」
私は、浮かれる真木ヒナタに言い聞かせる。
「わかったよ。それより、早く準備して来いよ。」
「わかりました。1時間後に門の所で待ち合わせましょう。」
私は、真木ヒナタに言って、急いで洗面所へと向った。