やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「ところで、龍一さんには、言って来ているんですよね?」
念のため、私は、組長に確認を取る。
「・・・・当たり前さ。・・・・・・・・・・出発!」
私と目を合わせずに、気まずそうに車を走らせ始める組長。
「・・・・あの目は、龍一には言ってない目だな。」
隣の真木ヒナタが、私を見る。
「・・・・ですよね。」
私も、確信を持って、真木ヒナタの言葉に同意した。
ともかく、こうして私は、約1ヶ月ぶりのアパートへと向って出発した。