やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】


「・・・・フィアンセというと・・・婚約者?」



おばさんは、目が点になり、私を見る。



「あははは・・ハァ~・・・・まぁ・・・そういうことなのかなぁ~・・・」



私は、苦笑いしながら、おばさんを見る。



「あっ、僕は、大和兄さんの弟のヒナタって言います。よろしくお願いします。」



なぜか真木ヒナタは、組長の弟設定で話に入ってきた。



しかも、その表情は、見事にかわいい弟といった表情をつくっている。



「・・・そう・・・かわいい弟さんね。」



おばさんは、真木ヒナタを笑顔で見た。



そして、真木ヒナタも、おばさんをいつもとは違い、純粋な笑顔をつくって見かえした。



真木ヒナタを知らない人が見たら、見事なまでの穢れを知らない純情無垢な美少年の笑顔だけど、本性を知っている私にとっては・・・・。

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