やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】


「と、と、ところで、ま、ま、真木さん、何でヤカン持っているんですか?」



私は、もう、恥ずかしくて、恥ずかしくてたまらずに、どうにか話題を変えようと必死で、違う話題をふる。



「ああ、これか?これはな・・・・」



バタンッ!!!



真木ヒナタが、持っていたヤカンの説明をしようとしたところで、もの凄い勢いで部屋のドアが開く。



「サブ~!いい度胸じゃねぇ~か!小夜が、欲しければ俺が相手だ!」



入り口には、日本刀を持った組長が立っていた。



「・・・・・あの~・・・・これは?」



サブは、執事を見た。



「・・・何をしているんですか、大和?」



執事が、興奮して、日本刀を構えている組長に話しかける。



「何って、決まっているだろうが!俺の娘である小夜と結婚したいだなんて不埒な野郎を切り捨てるのさ!」



組長の目は、血走っていた。



「・・・・・突込みどころ満載のお言葉ですが、大和、あなた、よく私のいるこの部屋に戻ってこれましたね。」



執事の目が細くなる。

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