やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
それを見た組長の目が正常に戻り、失敗したという表情へと変わる。
組長は、サブに向けていた日本刀を執事の方へと方向を変える。
「・・・・俺は、これで龍一を超える!」
組長は、真剣な表情で日本刀を執事に向けて構えた。
「龍一・・・これ。」
真木ヒナタが、先ほど、サブに使いそうになった拳銃を執事へと渡す。
「ありがとうございます、ヒナタさん。」
執事は、笑顔で受け取ると、拳銃を組長に向けて構える。
「・・・・・・・・・・それ、エアガンだろ?」
無表情で組長が聞いた。
バンッ!
一発の銃声が、部屋に響きわたる。
銃弾は、組長の耳のすぐ横を通って、壁に埋まる。