やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「・・・・・私は、両親の死の真実が知りたいです。」
私は、組長の目を真っすぐに見つめて言った。
「そうか。わかった。・・・ただし、始まったら、もう後にはひけねぇから、覚悟決めろよ。」
組長は、少し怖い笑顔で私に言い聞かせた。
「おい、ヒナタ、お前の部下に召集をかけておけよ。龍一は、今すぐ、幹部連中に連絡して、1時間以内に組に来るように言え。」
組長が、真木ヒナタと執事に命令する。
「了解。」
真木ヒナタは、すぐに部屋を飛び出していった。
「まさか、組長・・・・個人ではなく、組として今回の問題にあたるのですか?」
執事は、驚いた様子で組長を見る。
「聞いてなかったのか、龍一。俺は、お前になんて言った。2度は言わせるなよ。」
私が今までに一度も見たことがない怖い表情の組長が、そこにはいた。