やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「いいか。俺の仲間に手を出す奴らは、生かしてはおかない。それが、もし100年前のことだろうが、きっちり、つけは払わせる。・・・・今回は、小夜の事だが、もし、お前らの両親が殺されていたとしても、俺は、同じ事をする。それが、笹山組だ。」
そこまで言い切って組長は、一堂を見回す。
「お前らは、どこの組員だ?」
組長は、それほど大きくないが、よく響く声で、ゆっくりと一堂に声をかける。
『笹山組です。』
一堂が揃って答える。
「よし。行くぞ!」
『オォォォォー!!!』
組長の言葉に地響きのような歓声が上がる。
私は、ただ、圧倒されて、その光景を眺めていた。