やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「ヒナタお兄ちゃん・・・。」
その女性が何かつぶやく。
私には、ヒナタの部分しかわからなかった。
その外国人女性と真木ヒナタは、ゆっくりと近づく。
そして、お互いの息が触れるか触れないかの距離に来ると、外国人女性が、思いっきり真木ヒナタの頬をビンタした。
バシィィィ~・・・・・
響くビンタ音。
「何するんだよ、レナ?」
真木ヒナタは、外国人女性に聞いた。
「なんで、撃たれた時、すぐに連絡してこないのよ!」
外国人女性は、涙を流し始める。
「・・・レナ・・・・。」
そして、真木ヒナタと外国人女性は、しばらくの間、熱いハグをしていた。
といっても、私には、まったく何をしゃべっているのかわからなかったから、後で、執事から聞いた話だったけど。