やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「もう、大丈夫よ。大和さん。」
レナは、笑顔で組長を見る。
「そうか?・・・それなら、いいんだけどな。」
「・・・とりあえず、大和は、アメリカに入った時点で、いじめっ子を撃ち殺す前にマフィアに撃ち殺されるけどな。」
真木ヒナタが、組長を見る。
「そういうヒナタは、アメリカに入らなくても、撃ち殺されかけたけどな!」
組長と真木ヒナタが、にらみ合う。
「まあまあ、お二人とも、それくらいにして、今から朝食の準備をしますから、朝食でも食べながら、積もる話でもしましょう。」
執事が、組長と真木ヒナタの間に入る。
「そうだな。レナの話でも聞かせてもらおうか。」
組長を先頭に部屋を出て行く。
私も、組長について出て行こうとしたけど、執事に止められる。
「何ですか、龍一さん?」
「小夜さん・・・小夜さんは、花嫁修業のお時間ですよ。」
満面の笑みで私を見る執事。
「あっ・・・そうだった。」
私は、レナのアメリカ話を聞きたい気分で一杯だったけど、しょうがなく、みんなの場所を離れて、地獄の花嫁修業へと向った。