やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】


「・・・小夜さん、明日、部屋に飾っておく華は、熊さんに刺してもらった物を小夜さんの刺した物として置いておきましょう。」



執事が、落ち込む私に声をかける。



「・・・そうですね。」



私は、そうとしか言うことができなかった。



「・・・今日は、もう、華道はいいでしょう・・・」



熊さんに色々と聞いている華道の先生と、ひとり話の外で、はぶてている組長を見ながら、執事が私につぶやく。



「・・・そうですね。」



私は、下を向いたまま答えた。



私の胸の中では、(私のこの地獄の1週間って・・・)という思いが渦巻いていた。





「元気出してくださいね、小夜さん。」



廊下を歩きながら、執事が、酷く落ち込む私に声をかけてきた。

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