やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】


「ポチさん・・・小夜さんの礼儀作法を見るだけですから、なりきらなくても結構ですよ。」



執事が、感情のない声でポチに言う。



「まかせてください。こう見えても、アッシ、若い頃は、役者を目指してましたから。」



執事の言葉をまったく理解してないポチの言葉。



「・・・・まぁ・・・いいでしょう。それでは、ヒナタさんも、お祖母様の付き添い役をやってください。他の方は、サブさんが組長の役で、サルさんとキジさんは、その組長役のサブさんの両側に座っておいてください。あと、これが、一応の台本です。」



執事は、みんなに紙を1枚渡していく。



「この紙の流れで行きますので、くれぐれも流れに逆らわないようにお願いします。」



「あの~私には?」



執事から紙をもらえなかった私が、執事を見る。

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