やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「小夜さんは、その場、その場に応じて行動してもらいます。そうでないと、練習になりませんからね。」
「なるほど。私、頑張ります。」
「頑張ってくださいね。それでは、小夜さんが、部屋に飲み物を運んでくる場面から始めましょうか。小夜さんは、ドアの外で飲み物を用意して待っていてください。」
「はい、龍一さん。」
私は、執事に言われたとおり、飲み物を用意して、ドアの前で待っておく。
「それでは、はじめますよ。」
部屋の中から執事の声が聞こえてきた。
私は、一度深呼吸して、部屋の中へと入っていった。