やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「さ、さ、さ、小夜、紹介するから、す、す、す、座れよ。」
相変わらず、台本凝視で棒読みのサブ。
「はい。それでは、失礼致します。」
私は、一礼して、イスに座る。
「まぁ~、この野良猫のような小娘と一緒の席につかされるなんて、屈辱だわ!失礼させていただくわ!」
ポチは、急に立ち上がり、部屋を出て行った。
そのポチの行動を呆然と見送る私達。
出て行った後で、ポチは、すぐに部屋に戻ってきた。
「どうでした?アッシの演技?完璧だったでしょ?」
満面の笑みのポチ。