やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】


「おい、小夜。これ。」



真木ヒナタが、私にテーブルに一度置いた飲み物が入ったコップをお盆に乗せて渡してくれた。



「え、あ、ありがとうございます。」



今までにない真木ヒナタの行動に驚く私。



「いいよ。気にすんなよ。さあ、もう一回、最初からはじめようぜ。」



みんなに声をかける真木ヒナタ。



「ヒナタさん・・・・。ヒナタさんのその様な姿が見られるとは・・・・私の教育が、やっと実を結んだのですね。」



真木ヒナタの様子に感激を隠せない執事。



「何言ってんだよ。俺は、いつもの俺と変わらないだろ、龍一?それよりも、付き添い役、龍一がやってくれよ。」



爽やかな笑顔で執事を見る真木ヒナタ。

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