やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「わかりました。それでは、最初から始めましょう。」
笑顔で真木ヒナタに答える執事。
「はい。」
私は、執事に返事をして、部屋のドアの前から再び始めた。
「失礼致します。」「お飲み物でもいかがですか?」
前と同じように部屋に入り、飲み物をみんなの前に置く。
「あら、こちらが、大和の婚約者の小夜さんね?」
完全にお祖母さん役になりきっている真木ヒナタ。
執事も横で満足そうに見ている。
「そうなんだよ。かわいいだろ?」
2回目は、さすがに噛まずに言い切るサブ。
「そうね。小夜さんもお座りになったら。」
私に微笑みかける真木ヒナタ。
「ありがとうございます。」
私は、お祖母さん役の真木ヒナタに一礼して、イスに座る。