やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「わさびですか?」
意味のわからない私に、執事が、サブの飲んだコップを渡してくれた。
私も、一口飲んでみる。
「あっ・・・か、辛い。」
私は、顔をしかめる。
というのも、飲み物の中には、大量のわさびが、投入されていた。
「・・・・ヒナタさん・・・?」
執事は、下を向いたままで肩が微妙に震えている真木ヒナタに声をかける。
「うひゃひゃひゃ~!サブの奴、ブーだって!見たか、レナ?飲み物が一直線で龍一の顔にブーだぞ?ありえねぇ~!」
執事に話しかけられた瞬間、笑い出し始める真木ヒナタ。
「ヒナタさん、あなた・・・まさか・・・」
疑いの表情で真木ヒナタを見る執事。
執事に言われて、笑うのを止め、テーブルの上に飛び乗る真木ヒナタ。