やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「そうですか。それを聞いて安心致しました。ということは、まだ、葵様にも、可能性が残されているわけですね。」
組長の言葉にうれしそうに笑った女性。
「・・・・あの・・・あなたは、華木組のお嬢様では?」
組長が、女性に尋ねた。
「いえ、私は、華木組のお嬢様の葵様にお遣えする椿 麗子と申します。」
椿 麗子が、組長に頭を下げて挨拶をする。
「そして、私が、華木組の華木葵よ!」
一同が、新たにベンツから降りてきた女性・・・・・もとい、女の子に注目する。
「・・・・・・・あの~・・・・冗談ですよね?」
組長が、椿 麗子に尋ねる。
「いえ、冗談ではありませんよ。葵様は、自ら大和様とご結婚する目的でいらっしゃいました。」
真面目な顔の椿 麗子。