やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
第3節:勝負方法
「それでは、勝負内容は、組長と静代様に決めていただきますので、皆様は、別室にてお待ち下さい。」
執事にそう言われて、部屋を出る私達。
「龍一、あの2人だけに勝負方法決めさせると、とんでもないことになると思うけど?」
真木ヒナタが、組長と静代には聞こえないほどの小声で執事に話しかける。
「・・・・・・確かにそうですが、仕方ありません。」
執事も小声でかえす。
「だからさ、俺に勝負方法決めさせてもらえれば、いい案出すと思うよ、俺は?」
「・・・・・ヒナタさん・・・・残念ながら、あなたのことを昨日今日、知ったわけではありませんので、ヒナタさんが、どのような案を出すかはわかっているつもりです。」
「だったら、俺も入れてくれるよな?」
真木ヒナタがうれしそうな表情で執事を見た。