やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「なんだよ?」
真木ヒナタが、レナのところへ歩いていく。
そして、しばらく、レナと小声で話しあった後、「・・・じゃあな。」と私達に一言だけ残して、レナと共に部屋を出て行った。
「・・・・・真木さん、言っちゃいましたね、小夜姉さん・・・・・」
ポチが私を見る。
「ですね・・・・・でも、ほら、真木さんにとってレナさんは、家族だから仕方ないじゃないですか。」
私は、残ったポチとサブに出来るだけ明るく声をかける。
「そうだよな。小夜、真木さんの分も俺が小夜の力になるよ!」
サブが私を真剣な表情で見る。
「サブさん・・・・」
そんなサブを私も見つめる。
「・・・・・・・アッシもいるんですけどね。」
見つめ合う私とサブに、ひねくれた様な声でポチが声をかけてきた。