やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】

「・・・・・う~ん。でも、さすがにそれは・・・・」



考え込む私。



「いいでしょう。小夜姉さんは、そうやって、無意味な正義感を振りかざして負けてしまえばいいんじゃないですか?・・・この世の中、勝たないと何も手に入らないのに・・・」



「・・・・そうですよね。勝たないと意味がないですもんね。」



ポチに説得された私。



熊さんに他の人が、組長の好きなものを聞いて来た時に嫌いな物を答えるようにお願いする。



「・・・・・・大和の・・・・嫌いな物・・・・答える?」



「そう、お願いできる?」



「・・・・嘘・・・・ダメ。・・・・龍一が・・・・・嘘つくと・・・・大和になる・・・・言った。・・・・・俺・・・・大和・・・なりたくない。」



拒否する熊さん。



「・・・そうだよね。」



熊さんの言葉に理性を取り戻す私。

< 279 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop